残された人達side




「もしかしなくても美桜ちゃんって箱入り娘?」

最初に口を開いた有也は顔に苦笑いを貼り付けている。


「そうだって言いたいところだけど、美桜には美桜でやることがあるから。」


口を濁す実を見て急に思い立ったように柊斗が話しをふった。

「そういえば実ってどっかの御曹司って言ってたよな。」


「そういう柊斗も雪村財閥の御曹司でしょう。実は春田財閥の御曹司ですよ。」
呆れてあようにため息をつく佑。

「さっすが佑!よく覚えてたね。」

覚えてもらっていたことが嬉しかったような実を尻目に柊斗が話題を戻した。

「でっどうなんだよ。」


「俺が行ってないから春田財閥のことじゃないよ。」


「へえーじゃあなぁに?」

かわいい笑顔で有也がさっきを飛ばしている。

「それは言えない。美桜の方が何倍もコワイしね〜」


「もう諦めましょう。無理に問い詰めるのも良くないですし。」


「はぁーい。」


佑の一言で話は終わった。

柊斗は不満そうだったがなにも言わずに黙っている。

そのあとはそれぞれゲームしたり、仕事したりして終わった。