日常(仮)

隼人を送り出してから、ていらに頼んでいた情報を聞いた。

「やっぱり、偶然なんかじゃないじゃん。」

結衣は、自分と隼人の匂わせ疑惑が出るように写真を投稿していた。
意図して隼人を炎上に追い込んでいたのだ。

何で、隼人の邪魔するの?

そう思いながらも、自分の中に身に覚えのある感覚があった。
黒い何かが込み上げてくる感覚。
出てきてはいけないもの。そう思ったから、その何かを押し込むかのように制服の首元を握りしめた。

「大丈夫、こころ?」

「大丈夫だよ。他人の考えることって理解できないものだね、」

「こんな考え、理解したくないよ。」

険しい顔をするていら。

「…隼人の炎上、いつまで続くのかな、」

「あの女がやめない限りは、続くだろうね。
あの女がやめるのが先か、世間が飽きるのが先か、わからないけど…。」

どうしよう、考えれば考えるほど
私は結衣を消したいと思う。

殺すんじゃない、消したいの。抹消したい。

自分にこんな感情があるなんて知らなかった。
知りたくなかった。
この感情が口から出てしまわないように、表に出てしまわないように、押し込めることで精一杯だった。

「ねえ、ていら。私は何もできないのかな、」

「変に首突っ込んで、余計騒ぎが大きくなったら…辛いのは隼人だよ。」

「んー。」

何も出来ない自分が嫌い。
どんな言葉を並べても、隼人の状況をよくしてあげることが出来ない。

この日の夜は眠れなかった。