「あれ?美嘉じゃないか。
こんな所で何してるんだ?
学校に遅刻してしまうぞ。」

「あ…お父さん…」

「ん?後ろにいるのは?」

「あ、こんにちはー!
俺たち、この子の友達っす!」

「……。娘は、男友達を作らないのだが…。
最も、この俺が娘を守っているんだが?
俺の娘に手を出すと…痛い目にあうが…
それでも、娘に付きまとうかね?」

お父さんの営業スマイルで、あの人達は顔面蒼白(がんめんそうはく)に…。
なんか、可愛そうになってしまった…。

「す、すいませんでしたー!!」

嵐が過ぎ去ったように静かになった。

「大丈夫だったか?何もされていないか?」

「大丈夫。声をかけられただけ」

「ならいいが…何かあったら連絡しろよ。
お父さん、いつでも待機してるからな」

「本当、お父さんは過保護なんだから…
何かあったら、すぐ警察に連絡するから自宅で待機しなくていい。ちゃんと警察の仕事をして」