俺らに気づいたリサは右手を軽くふった。 「ついに行くんだよねぇ。」 マリアが不安と期待の混じった声で誰に言うでも無くつぶやいた。 「おぅ!」 それに答える陸。 俺はチラっとリサに目をやる。 あいつもこっちを見ていて、ふと目が合った。 あいつの目はさっきまで泣いていたであろうに 赤く、少し腫れていた。 だからかは分からないけど、俺は自然とリサに 「俺らだし、ぜってぇ大丈夫だって。そんな心配すんなよ!」 そう言いあいつの頭をポンポンと優しくたたいていた。