下を向いて俺の話を聞いているリサに向かって、
続ける俺。

「だからよー、俺が言ったことを誤解すんなっ。
林間もよろしくなっ。

それだけ言おうと思って。

じゃな。」


そう言ってコーヒーを一気に飲み干し、紙コップを捨てて、部屋に戻ろうとした俺の背後から、

「ルイっ。ありがとっ!!」

リサが言う声が聞こえて、振り返ると

さっきまでとは別人のように、すっきりした顔で笑って立っているリサがいた。


リサに向かって右手を軽く上げて、そのままおれは部屋に急いだ。