ハーフな俺。前編(完結)


しーんとクラス中が静まった、その瞬間。

クラスのあちこちから、


「おはよぉ」

「おっす」


「おはよう」


あいさつが一斉に返ってきた。



待ってましたとばかりに、陸はすっごい笑顔で
それに答える。


これが、陸。


ドアの前でまだ動けずにいた俺の腕を引っ張り、空いてる席へ腰掛けて
隣にいた、数人の女子に向かって、


「俺、りく。 んでこっちがルイ。
よろしくなっ」


勝手に自己紹介を始めてしまった。


「よろしく、りく・ルイ。
私はマリア、そしてこっちはリサ。」