学校は家から歩いて10分くらいなので、 陸とそんな話をしていると、もう目の前に見えてきた。 「おっす、おはよぉ」 「おはよぉ~、ルイ、陸ぅ」 正門をくぐると次々に声をかけられる。 陸はそれに笑顔で答えている。 俺にとっては 大半は顔くらいしか知らない奴ら。 陸みたいに、誰とでも上手く付き合えるわけでもないし、したいともおもわねぇ。 大西陸。 こいつは親父の親友の子供で俺にとっては良き幼馴染、唯一友達、親友と呼べる奴だ。 そして、俺が日本とのハーフだと知る数少ないうちの一人だ。