嫌いなあいつの婚約者!?


「そういえば、桜の誕生日パーティーの招待状、頂いたわ。楽しみにしてる」

「うん、私も」

 カフェテリアに着くと、意外と皆利用していて、普通の平日と同じくらいに人で溢れていた。

 夏休み明けだし、久しぶりにクラスメートとか友人と会うから、やっぱり皆ランチも一緒に楽しみたいんだろう。

 皆笑顔を咲かせて話に夢中になっている。

 中にはお土産らしきものを交換している人たちもいた。

「今日は、コース料理なのね」

「本当だ」

 魚と肉のどちらから選べるようになっていて、私も杏里も魚をチョイスした。

「僕は肉でお願いします」

 すっと隣に立った人の声に、聞き覚えがある。

「涼」

「あれ、2人とも。偶然だね」

「そうね。涼くんもランチここで?」

「うん、午後は生徒会の仕事があるからね」

 ということは、と思った瞬間やっぱり現れた彼女。

「あら、みなさん勢ぞろいで。でも、2人のランチの邪魔はしないから安心して。ね? 涼」

 ん? 涼って、呼び捨て? 前まで涼さまって言っていたくせに、そこまで親しくなったってこと?
 
 勝ち誇った目で私を見てくる彼女は、涼の腕を掴んだ。

「……そうだね。2人はゆっくりランチ楽しむんだろう?」

「まあ、ね。私たちはこの後は何もないし」

「じゃあ、私たちはここで失礼するわ」

 と言うと、2人は時間がないのかすぐに目の前から消えてしまった。優越感に浸ったあの顔はいつ見ても腹が立つ。