嫌いなあいつの婚約者!?

「杏里、私はね奏多さんが好きなんだ。知れば知るほど魅力的な人だし……。すごく好きなの」

「そう。そんな風に思われる奏多さん、羨ましいわ。なんだか奏多さんに桜を取られたようでちょっとジェラシー感じちゃう」

「杏里だって、重三郎さんといい感じでしょ?」

「そうね。恋愛と友情は別ね」

 話していると、紅茶やお菓子が運ばれてくる。

 友人と二人だけのティータイムの時間は、どこの世界であってもほっと言一息のできる暖かい時間で、好きな人とはまた別の大切な時間。

「これ、ラベンダーティーかしら? すごく香りが良いわ」

「ええ、こちらラベンダーでございます。こちらのクッキーにも、ラベンダーのエキスを使っておりますので、ぜひお召し上がりくださいね」

「ありがとう」

 杏里と紫の奇麗な色のお茶はぴったりと合う。ハーブティーって、こうやって味や香りだけでなく見た目も楽しめるからいいのよね。

 って言っても、中学生の頃とかはこの独特な香りが鼻についてなかなか飲めなかったけれど。