「はあ、もう、なんなのよ」
奏多さんのデートは、大好きなものをお腹たくさん食べた時くらいに、すごく心が満たされた。
オルゴール美術館も、アンティークな建物が存在感を放っていて、もちろんオルゴール自体も素晴らしかったし、充実した1日だった。
本来なら、今頃今日の思い出にふけってにやにやとしているはずなのに。
奏多さんのいろんな表情を思い出してまた会いたいと願っていたはずなのに。
「なんであそこで涼が来るわけ? ほんと、タイミングもっと読みなさいよ。だいたい、なんであいつと一緒に居るのよ」
考えていることがつい声に出てしまう。
「桜さま、独り声が大きいですよ。まるで、涼さまが好きな様子ですね」
「は? 私が?」
「ええ、桜さまが、涼さまを、です」
そんなの有り得ない。確かにこっちの世界の涼はマイナスなところはほぼないけれど、そもそも私のタイプじゃない。
それにいくら性格が違うからって同じ顔をしているのだから、涼の顔を見るたびにあいつのことを思い出してしまう。
いやあな思い出を。
「絶対ないわ」
「それでは、どうしてそんなにも涼さまのことが頭から離れないのですか?」
「頭から離れないって、違うわ。そんなことないの。ただ…………」
ただ、の後の言葉が思いつかない。
奏多さんのデートは、大好きなものをお腹たくさん食べた時くらいに、すごく心が満たされた。
オルゴール美術館も、アンティークな建物が存在感を放っていて、もちろんオルゴール自体も素晴らしかったし、充実した1日だった。
本来なら、今頃今日の思い出にふけってにやにやとしているはずなのに。
奏多さんのいろんな表情を思い出してまた会いたいと願っていたはずなのに。
「なんであそこで涼が来るわけ? ほんと、タイミングもっと読みなさいよ。だいたい、なんであいつと一緒に居るのよ」
考えていることがつい声に出てしまう。
「桜さま、独り声が大きいですよ。まるで、涼さまが好きな様子ですね」
「は? 私が?」
「ええ、桜さまが、涼さまを、です」
そんなの有り得ない。確かにこっちの世界の涼はマイナスなところはほぼないけれど、そもそも私のタイプじゃない。
それにいくら性格が違うからって同じ顔をしているのだから、涼の顔を見るたびにあいつのことを思い出してしまう。
いやあな思い出を。
「絶対ないわ」
「それでは、どうしてそんなにも涼さまのことが頭から離れないのですか?」
「頭から離れないって、違うわ。そんなことないの。ただ…………」
ただ、の後の言葉が思いつかない。



