嫌いなあいつの婚約者!?

「すごい……」

 数え切れないほどの服があって、まるでもうここはショップのようだった。

 こんなにあるなら、私の理想とするピンク色の花柄のワンピースや水色のものも絶対にあるはず。

「桜さまには、水色が似合うと思いますよ。肌も白いですし」

「私もピンクか水色にしようと思ってたのよ」

「いいですね。夏ですし、水色が良いかと思いますよ」

 爽やかな水色のワンピースに、白い靴。頭の中で想像する。

 うん、夏らしくてとても素敵。涼しげがあって、きっとデートにぴったり。

「じゃあ、水色のワンピース、何着か持ってきてもらえるかしら? あとは白のパンプスと」

「ええ、それではそちらの椅子でお待ちください」

「ありがとう」

 メイドは、服の森の中に入っていく。

 視界に入る服は、生地なんか当たり前にヨレヨレになっていなくて全て1つ1つピシッとシワひとつ無くて、流石だなと感服する。

 どれも華やかで、ここに1日篭って服を眺めていても絶対に飽きないと思う。