場所は変わって話をするために涼の部屋に来た。
そういえば、こっちの世界の寮の部屋に来るのは初めてで、さらーっと嫌味にならないくらいで部屋の中を見渡す。
白と青が基調の高級感の溢れる部屋で、なんだかすっきりとしすぎていて少し落ち着かない。
もう少し、無駄なものというか、花とか写真とか絵とかそういうものが欲しいかも。
部屋のことはいいとして、ずっと思っていた疑問を涼にぶつけた。
「で、どうして桜と付き合ってるのよ?」
「お前と違って、おしとやかで健気で可愛かったから。何度も好きだと言われたら、つい「おう」っていっちまったんだよ」
「あんたってそういう人が好きなわけ?」
「男ならそういう人が好きだろ。健気っていうか。お前みたいにうるさい奴よりは」
「それは……」
そうか、それはそうだ。健気、儚げ、可愛らしい、そんな言葉の似合うそれこそ花の名前にぴったりの『桜』。
あっちの世界の涼も、こっちの世界の涼も、『桜』が好きになる。
私とは正反対の『桜』。
それでも、奏多さんはきっとこんな私に好意を持ってくれて、1人でも自分を好きだと言ってくれる人がいるならばその人の元に行くのは当然のことでしょう?
「ていうか、桜が好きなら帰ればいいじゃない」
「そりゃ帰れるならな。こっちの世界にはスマホもないし不便だ。優等生でいなきゃいけいないっぽいのもストレスだし。でも、帰り方が分からねえんだから仕方ねえだろ」
「まあ、そうだけど」
でも、こっちの涼の方が絶対に好きになることなんてないし、むしろ私にとっては都合がいいかもしれない。
向こうの世界にいる涼だってきっと『桜』と会えて今頃幸せな時間を送っている。
だからきっと帰りたくなくて……。
ああ、もう、考えない。
「それじゃあ、私は帰るわ」
「おう」
そういえば、こっちの世界の寮の部屋に来るのは初めてで、さらーっと嫌味にならないくらいで部屋の中を見渡す。
白と青が基調の高級感の溢れる部屋で、なんだかすっきりとしすぎていて少し落ち着かない。
もう少し、無駄なものというか、花とか写真とか絵とかそういうものが欲しいかも。
部屋のことはいいとして、ずっと思っていた疑問を涼にぶつけた。
「で、どうして桜と付き合ってるのよ?」
「お前と違って、おしとやかで健気で可愛かったから。何度も好きだと言われたら、つい「おう」っていっちまったんだよ」
「あんたってそういう人が好きなわけ?」
「男ならそういう人が好きだろ。健気っていうか。お前みたいにうるさい奴よりは」
「それは……」
そうか、それはそうだ。健気、儚げ、可愛らしい、そんな言葉の似合うそれこそ花の名前にぴったりの『桜』。
あっちの世界の涼も、こっちの世界の涼も、『桜』が好きになる。
私とは正反対の『桜』。
それでも、奏多さんはきっとこんな私に好意を持ってくれて、1人でも自分を好きだと言ってくれる人がいるならばその人の元に行くのは当然のことでしょう?
「ていうか、桜が好きなら帰ればいいじゃない」
「そりゃ帰れるならな。こっちの世界にはスマホもないし不便だ。優等生でいなきゃいけいないっぽいのもストレスだし。でも、帰り方が分からねえんだから仕方ねえだろ」
「まあ、そうだけど」
でも、こっちの涼の方が絶対に好きになることなんてないし、むしろ私にとっては都合がいいかもしれない。
向こうの世界にいる涼だってきっと『桜』と会えて今頃幸せな時間を送っている。
だからきっと帰りたくなくて……。
ああ、もう、考えない。
「それじゃあ、私は帰るわ」
「おう」



