嫌いなあいつの婚約者!?

「あのね、聖くんって、苺が大好きなんだって」

「あら、桜と一緒ね」

 苺が好きだということ。これはもう、苺トークをせずにはいられない。 

 まさか、こんな近くに同士がいたなんて思いもしなかった。

「そうそう。それで、今度苺食べに行こうかって話をしたり、桜ちゃんが苺好きって知ってたら、もっと早く仲良くなりたかったよ」

「私も」

「2人、気が合うのね」

「うん、そうだね」

 聖くんはいつも笑顔で、小動物のような雰囲気が可愛い。だけど背は低くはなくそれなりに高くて、立った姿には男らしさを感じる。

 今聖くんに感じているのは、すごく親しみやすい男友達。

 恋とかそういう感情が一切ないから、気楽に付き合える。とても、心が楽なの。

「そうそう、それで、今週末苺の農園行かない? 僕の親の知り合いに苺育ててる人がいて、年中食べられるものを作ってるんだ」

「え、そうなの? 行きたいっ」

「杏里ちゃんもどう?」

「私もいいの?」

「もちろんだよ」

「じゃあ、お邪魔したいわ」

「ぜひ」