「今日はいい天気ね」
「そうだね。気温もちょうどいいし」
「2人とも、何か甘いものとか食べる? って言っても、チョコレートしかないんだけど」
奏多さんは、鞄の中から可愛らしい縦長の箱を取り出すとその蓋を開けた。その中にはちょうど3つ、貝殻の形をしたチョコレートが上品に入れられている。
近くのベンチに腰を掛けて、1つずつ手に取る。
「いただきます…………お、美味しい」
中に甘いムース、コーティングされているチョコレートはほろ苦いビター。
舌触りは滑らかで、口の中の体温でチョコレートはすぐに溶けてなくなってしまった。
たった一粒なのにそれ以上の満足感が得られる。
「よかった、桜さんの笑顔見れて」
そう言えば、記憶が無くなってからはあまり笑っていない。
「あ…………。はい」
「桜、甘いもの好きだものね」
「うん、甘いものって、気分を幸せにしてくれるよね」
「そうだね。桜さんは覚えていないだろうけど、僕に手作りのタルトをくれたことがあってね、それがすごく美味しくて、しかも好きな子の手作りだったから、もう美味しさも何倍にも感じられたんだ」
「そんな、私なんかが作ったものなんて……」
「ううん、すごく美味しかった。今まで食べた中で一番」
奏多さんといると、大人の余裕というかそういうのを感じて私まで気持ちが落ち着いてくる。なんとなく分かった。自分が奏多さんを好きになった理由が。
「また、作ります。奏多さんが喜んでくれるなら」
自然と、そんな言葉がでてきた。
「ありがとう」
一瞬目を丸くした奏多さんだけどすぐに笑顔になる。その瞬間風が吹いてきて、彼のさらさらの髪を揺らした。その姿に、私は胸を高鳴らせた。
「そうだね。気温もちょうどいいし」
「2人とも、何か甘いものとか食べる? って言っても、チョコレートしかないんだけど」
奏多さんは、鞄の中から可愛らしい縦長の箱を取り出すとその蓋を開けた。その中にはちょうど3つ、貝殻の形をしたチョコレートが上品に入れられている。
近くのベンチに腰を掛けて、1つずつ手に取る。
「いただきます…………お、美味しい」
中に甘いムース、コーティングされているチョコレートはほろ苦いビター。
舌触りは滑らかで、口の中の体温でチョコレートはすぐに溶けてなくなってしまった。
たった一粒なのにそれ以上の満足感が得られる。
「よかった、桜さんの笑顔見れて」
そう言えば、記憶が無くなってからはあまり笑っていない。
「あ…………。はい」
「桜、甘いもの好きだものね」
「うん、甘いものって、気分を幸せにしてくれるよね」
「そうだね。桜さんは覚えていないだろうけど、僕に手作りのタルトをくれたことがあってね、それがすごく美味しくて、しかも好きな子の手作りだったから、もう美味しさも何倍にも感じられたんだ」
「そんな、私なんかが作ったものなんて……」
「ううん、すごく美味しかった。今まで食べた中で一番」
奏多さんといると、大人の余裕というかそういうのを感じて私まで気持ちが落ち着いてくる。なんとなく分かった。自分が奏多さんを好きになった理由が。
「また、作ります。奏多さんが喜んでくれるなら」
自然と、そんな言葉がでてきた。
「ありがとう」
一瞬目を丸くした奏多さんだけどすぐに笑顔になる。その瞬間風が吹いてきて、彼のさらさらの髪を揺らした。その姿に、私は胸を高鳴らせた。



