嫌いなあいつの婚約者!?

「桜は今日何するの?」

「今日はメイドと一緒に街に散歩に」

「僕も行っていい?」

「あ、うん。大丈夫だと思う」

 メイドの方を見ると、にっこりと笑顔を浮かべながらゆっくりと大きく首を縦に振った。

 本当は、恋人がいる身分で男の人、しかも元婚約者と出かけるなんてよくないに決まっているけど、メイドと三人なら大丈夫よね。










「わあ、これ可愛い。買っていいかしら?」

「職人に作らせることもできますが」

「ううん、これがいいの」

 それは手鏡で、金色がベースで宝石のようなきらきらとした石が装飾されてあり、アンティークなデザインが印象的だった。

「じゃあ、買ってきますね」

「よろしく」