嫌いなあいつの婚約者!?

 ランチに何を話すのかが気になって、授業は上の空。午前中の授業で記憶に残っているのは、音楽の授業で聞いたピアノの曲だけだった。

 杏里に事情を伝えて1人でカフェテリアに向かう。

 杏里は心配して着いていくと言ってくれたけど、これは私の問題で杏里を巻き込みたくはない。

 来るとすでに彼女の姿があって、姿勢よく扉付近に立っていた。

 その姿は、美しくて何人の人なんかは見惚れていた。

「じゃあ、ランチでも食べながら話しましょう」

「ええ」

 適当に料理を取って席へと座る。やっぱり杏里と食べるランチとはいかず、空気がぴりっとしていて多分味覚も鈍るだろう。