土方がとある寺の前を通りかかる
娘の後ろ姿を横目に見ながら通り過ぎた




つかいをすませ帰る途中


ポツン


土方の頬に雨粒



『本当に降りやがった…』



傘を広げた



『帰ったら礼を言わねぇと』


とある寺の前
ふと、横を見ると




今朝と同じ姿の娘に目を開く



娘の背後に立ち傘に入れる

「濡れるぞ」

静かに娘が振り返った

土方が目を見張るほどの美人



「家は、どっちだ?」


「あっちです」


土方の帰り道とは逆だった



「送ろう」