場所を変え


庭に出る


「後悔するんじゃないか?」

無表情で無言なままの葵の手は
硬く握りしめられていた


こんなにも沖田の身を案じているのかと
慶喜がため息をつく

「徳川以外にも力がつかえるのではないか…と、沖田を傷つけた者は、新選組を見張っているだろう
命令だ
徳川の力を試す為に
新選組を利用した輩を消せ
その為にも 沖田を治癒させろ」


葵が顔を上げ、慶喜を真っ直ぐ見た


「辛いだろう
だが…死なれては悔いが残るだろう」

「慶喜様 感謝申し上げます
沖田さんは、力をもっております
私の力を使わずに治癒させます
そして、先代から盗んだ力を取り戻します」

「ああ 頼んだぞ」







一葵は反対したまま

葵は、3名と新選組へ向かう

誰も言葉を発しなかったのは
葵からの緊迫感が凄かったから


早足で歩いているのに

その道のりは、長く感じた