『月』

欠けて欠けて欠けて
月はきっと痛いのでしょう。

失くした数を数えて
姿隠していくから。

満ちて満ちて満ちて
月はきっと痛いのでしょう。

得たものの儚さを
理解しているから。

輝いて輝いて輝いて
月は想うのでしょう。

痛みを以て
希望を以て
愛を。

その光が
あたしに優しく降る様に

見上げたあなたに
この愛が降りますように。