「お前、コイツを虐めてたんだろ!?」

「え?待ってよっあたし、そんなことしてないっ」

ここにいる皆はあたしのいう事なんて信じてくれない。

「嘘つくな!樹梨が嘘を言っているとでもいうのか!?」

「最低。ですね。妃という立場の人間が、そんなことをしていたなんて」

「・・・っ」

どうして?
誰も信じてくれないの・・・?

「何か言うことはねぇのかよ?裏切り者」

どうせ

「何も信じてくれないんでしょう?星哉」

「何?」

「あたしから、関わることはもうないわ。
もう、学校も辞めてきてたし。あたしが
”裏切り者”だって言うなら、その証拠は?
その傷だけで、あたしがやった。なんて言わないでよ?」

「!?」

「何?図星なの?最低なのは、あんた達の方だったわね」

「なんだと!?」

「残念だけど。学校でやられたって言うなら、どうして
あたしが学校にいなかったのに、どうやってできんのよ?
少し考えれば、それくらいわかるでしょう?いくらあんた達でも」

「てめぇ」

近場に来ているのであろう。あたしの信頼できる車の音がする
きっと、2人で来てくれているはず。
いや、きっと皆で来ているのだろう

「じゃあね。”信じて欲しかったよ”。星哉」

「!?」

車の音が止まる前に神楽の倉庫を出ると
丁度よく止まった車。

「璃和」

「由依ちゃん。愁君・・・」