「武藤さん、あそこで待っててくれてよかったのに」



少し走っただけだろうに、古泉くんはすっかり息を切らして手を膝についてハァハァと呼吸が荒くなっていた。



「でも、あの場でジッともしてられなくて」



古泉くんの友達の視線もあるし。


なんとなく、悪い気もした。