空仰げば、遠くにキミ。【完】




「ちょっと、いい?」


「いいけど……」



私は葛原くんに呼び出され、あまり人の来ない階段の前に着いた。



「怪我、もう大丈夫?」


「え、どうしてそれを葛原くんが……」


「この間もいつものトコで放課後集まっててさ。そん時、アンタが跳んでるのが見えて。失敗しただろ?」



あ、あの時もやっぱり集まってたんだ。