プッ。
「……。」
スマホの通話時間をぼーっと見てた。
今の……夢?じゃないよね?
ふと、頬の違和感に手で拭うと涙で濡れて、自分が泣いていたことに気付いた。
その涙が夢ではないと言っている気がして一気に肩の力が抜けた。
それでもまだ涙が伝う頬は、次第に熱を帯びていった。
い……今の………。
な、何っ??
私、なんて言ってた!?
どうして?
急に、こんな…。
それよりも。
明日っ!?
明日から声かけてくれるのっ!?!?
本当に……?
さっきの明るい成瀬くんの声を思い出して顔が緩む。
でも本当にっ!?
緩む頬を押さえようと手で触れればまだ涙に濡れたままだった。
とにかく明日っ!
もう他の何も考えられない!
とにかく明日っ!
明日の為に慌てて顔を洗い直しに洗面所に駆け込んだ。


