「そうだよ。俺が宮野に頼り過ぎてたから怒らせたんだ。さすがにもう俺の面倒を見ていられないって怒鳴られたんだ。」
苦笑いでそう言うと紗夏は言葉を詰まらせた。
「それで凹んでたら少しでもいいから紗夏と話したくなって…つい待ち伏せしてた。勝手に来てごめんな。」
「うん、大丈夫だよ。」
俺を心配してくれたからか、待ち伏せた事も優しい表情で許してくれた。
「家まで送るから歩きながら話してもいいかな?
あ。言っておくけど、俺、彼女なんていないから。」
今井を彼女だと勘違いしてる紗夏。
すぐに信じてもらえるとは思わないがそう言わないと一緒に帰れないと思って否定した。
信じてもらえるまで何度でも否定するつもりだった。


