その瞳に映るのは



班ごとに班長と副班長が先生に呼ばれて、渡辺くんと美優ちゃんが席を立った時だった。


クラスの皆があちこちで好き勝手に集まって話したりしてる時。


「三島。」


後ろの席の宮野くんに呼ばれた。


窓を背にするように座り直して宮野くんに返事した。


「何?」


宮野くんは机に伏せるような体勢だった。



「昨日のことなんだけどさ、呼び出しされた時、三島は俺に何か言おうとしてなかった?」


「昨日?」


呼び出された時は……。

そうだ。成瀬くんのこと考えてて…。



「あ…うん。ちょっと聞きたいことがあって…。」


思い出したのは今井さんのことだった。