目が覚めたらさっきとは違う楽屋で目元と体が重たい。

何があったんやっけ?

寝起きのせいかふわふわしている頭を頑張って回転させる。

ダメや分からんわ…

記憶がプツプツ途切れてなんだったか全く分からない。


「あ、起きてんじゃん」


俺が頑張っていると視界にKILLERの藤井翔太(ふじい しょうた)が顔を出した。


「えと、俺…」


今だ状況を理解してない俺は翔太に尋ねる。


「え?覚えてないの?」


翔太は驚いた顔をして後ろを振り向いた。

翔太が向いた先を見るとそこには蓮とKILLERのみんながいて何やら話をしているみたい。

翔太はみんなになにか伝えに行ってその様子を見ていると蓮が近くにやってきた。


「大毅さ、ちょっと心が疲れちゃったみたいなの」


優しい声色でなでなでと柔らかく髪を触られる。

目をしっかりとみて、ゆっくりと放たれる声に俺の心がまたギュッとなって寝転んだままやった俺はそのまま両手を前に突き出し、抱っこを求めていた。

蓮は少し驚いた顔をしたけどふわっと笑って俺を起こしながら抱きしめてくれた。

鼻いっぱいに俺の大好きな蓮の匂いが広がって心が満たされるのが分かる。

身体では感じ取れない温かさを蓮が心に教えてくれた。

俺はまたそのまま意識がフェードアウトしていくのがわかった。