“ 流石優等生。きみはいつも頼りになるよ ”

“ 任せてよかったわ、次も期待しているわね ”

“ 毎回学年首席とは…感心するなあ ”


ああ褒め言葉が耳に染みる。


ありがとうありがとう。とんでもないですとんでもないです。別に大したことじゃないですから。愛想笑い。テンプレ。


利口な優等生として存在をインプットされた私を、おとなも学校のみんなも、都合のいい駒だと思っていないだろうか。


父親は私を、最高の装飾品だと思っていないだろうか。


私の妄言。でも真実。
私にはそういう目しか向けられない。


知ってる。理解。伊達に勉強やってない。


それなら簡単に失望して、絶望、おまえら私のことなんてひとつも知らないくせに。


勝手に殺すな。私を。


品定めなんて下世話にわらうな。私を。


だから取っ払う。


今日は水曜日、週のまんなか、平日、学校。


制服に手を伸ばした、ふりをした今朝。


ごめんね、優等生は風邪引いちゃって今日は寝ているわ。


なんてね。


なーんて。


マイクを片手に心底から叫ぶ。




「『不穏な悲鳴を愛さないで、』」




未来等 見ないで。


続けて何だか鬱っぽい。