「あたしも言いたいことがあるよ。だから、同時に言おう」

ニコリとひなたが笑うと、マクシムは「同時に!?」と驚きながらもズボンのポケットに手を入れる。これでひなたは自分の勘は当たったと嬉しくなった。

「せ〜ので言おうね!」

ひなたがそう言うと、マクシムはコクリと頷く。ひなたはドキドキしながら「せ〜の」と口にした。

「「結婚してください」」

夏空の下、二人同時にプロポーズの言葉を言う。マクシムは驚いたのちに顔を赤くし、ひなたは嬉しくて涙をこぼしながら笑っていた。ひなたの目の前には、まるでひまわりのように黄色のトパーズの指輪の入った小さな箱がある。

「僕がプロポーズするって知ってたの?」

マクシムはまだ驚いている。ひなたは「さっき何となくわかった」と笑う。マクシムは「ええ〜……。考えたのになぁ〜」と言いながらひなたのように笑った。

「もちろん返事はダー(ロシア語ではい)!二人で温かい家族になろう。そして、夏が来たらここに来て一緒にひまわりを見よう!」