廊下ですれ違っても、わたしは見ないようにしてたし挨拶すらしなくなった。
.......本当はそんなことしたくなかったけど、変に意識しちゃって後戻り出来なくなってしまった。
そして、今に至る。
だいぶ拗らせてるわたしに、
「もし彼女出来たらどうすんの?立ち直れないでしょあんた。」
友達のりっちゃんに釘を刺されてしまった。
「.........やめてよそういうこと言うの.........泣くよ?」
「いやいや。普通にありえる話だからね?てか、今まで居なかったのが寧ろ不思議だわ。クソほどモテるのに。」
確かにりっちゃんの言う通りだ。
あれほどモテるのに彼女の噂ひとつ立たないレイが不思議でしょうがなかった。