胸騒ぎがして、これ以上聞きたくないと思いつつもレイがどう答えるのか気になってわたしは手すりの所から少し顔を出して下の様子を覗き込んだ。


「すいません。…俺、あなたのこと知らないんで無理です。」


え、、


レイはバッサリとそう答えて、その場から去ってしまった。


内心、すごくホッとしたけど…
余りのレイの感情のない声にちょっと胸が痛んだ。

わたしがあんなこと言われたら、多分立ち直れない。。


あんな綺麗な人にも、レイの心は動かないのか……



「え、三上さん何してんの!?大丈夫?」


!!


ゴミ袋を傍らに置いて階段で座り込んでいるわたしの姿を見て、驚いて階段の上で立ち止まったのは同じクラスの伊佐くんだった。