だから、中学の頃くらいからずっと一緒だった双葉が離れていってしまった時はかなりショックだった。


話しかけても、素っ気ないし目すら合わせてくれなくなった。


きっと、ウンザリしてたんだと思う。
いつまでも金魚のフンみたいに双葉にくっついて、誰とも打ち解けようとしない俺を。




勉強が出来るねとか、運動神経がいいねとか、周りから褒められても俺には何も響かなかった。


だってそんなの双葉が見てるから頑張ってたようなもんだし。
他の奴らなんてどうでもいい。


ろくに話したこともない人に好きとか言われても、意味がわからなかった。


大体、俺は双葉のことしか好きじゃないし。
他の人なんて眼中に無い。


こんなこと双葉が知ったら、気味悪がるだろうから絶対言えないけど。


でも、双葉はもしかしたら俺の気持ちに気付いて離れていったのかもしれない…。


そう考えたら、俺から話しかけることも出来なくなってしまってた。