「とにかく……帰るね!」 わたしがここに居るとレイが嫌な思いする。 なるべく明るく振る舞うように努めて、席を立った。 「双葉ちゃんはなんにも悪くないのよ?」 寂しそうなレイママの眼差しが痛い。 いや、レイママ。 確実にこんな空気にしたのはわたしだよ。 ほんとごめん。 レイが帰ってくる前にさっさと帰れば良かったんだ。 「……じゃあ、お邪魔しました。それと、今日レイがお弁当届けてくれたのに、お礼言いそびれちゃってごめんね、、」 そう言い残して、わたしは足早にレイの家を出た。