それも…そのはず。


実を言うと、この秘密基地は


藤山守(ふじやままもる)と言う…なんとも冴えない先生が管理をしている部屋だったから。



『センセー、この部屋のカギ…どうして持ってるの?』


『……え』


『もしかして…盗んだとか?』


『バカなこと言うなよ。盗むわけないだろ!』



慌てる先生の様子を見て、ピンッときた。



どうやら先生は職員室から無断で部屋のカギを持ち出したらしい。


『じゃあ…黙っててあげる。その代わり……』


わたしは秘密にする代わりに、その時ある条件を1つ出した。



『センセー、わたしもこの部屋に一緒にいてもいい?』