それは、0(れい)コンマ何秒かの出来事だった。 いきなり先生に肩を強く握られたと思ったら 「みつ…をこっちに振り向かせるため」 「キャッ!?」 一瞬にして温かい腕に包まれていた…自分。 「ヤべッ。とうとう生徒に手を出しちまった」 「センセー…?」 「頼むから、今だけ…その“センセー”って言うのやめてくれない?」 先生の言ってる意味がわからなくて、ゆっくりと胸に埋めていた顔を上げると ───そこに待っていたのは…