ピーー!!!!

「…え?」

心拍の波がなくなった音でみんなが私を見た。

「莉海ちゃん!?聞こえる!?莉海ちゃん!!」

必死に呼びかける看護師さんの声が徐々に遠のいていく。

「莉海!莉海!」

母さんは数秒前笑っていたとは思えないほど焦った顔になっていた。

私は嬉しかったよ。

最後にみんなで花火を見れて。

涙を1粒落として命の火を消した。

花火が空に消えていくように。