駅ビルや 大型スーパーに 出店している

若い女性が ターゲットの 婦人服ブランド。


私が 担当しているのは 東京西部。

大きな店舗は 少なく 難しいエリアではない。


朝は 直接 店舗に向かうことも 多い。 


「坂本さん。聞いて下さいよ。」

月曜日 開店と同時に 覗いた店舗。

私の姿に 気づいた 早瀬店長は

私の 腕を掴んで バックヤードに入る。


「どうしたの?少し 店の様子 見てからじゃ ダメ?」

店長になって半年の 早瀬は 私の2才下。


「梶原さんと 新井さん 上手くいってなくて。店の空気 悪くて どうしようもないんです。スタッフの交換とか できないですかぁ?」

小さな売場で 客数も 売上げも 多くない店。


「早瀬さん。ここに 社員3人って すごく 優遇されているのよ。本部では 社員2人と バイトで回せって 言っているんだから。」


早瀬の年で ようやく店長って

遅いと思っていたけれど。


そのわけが 私は 何となく わかってきた。

前任の エリアマネージャーも

ちゃんと 見えていたんだなぁ。