2次会を 断って 私は 実家に帰る。

「何だよ 渚。もう 帰っちゃうのかよ?」

酔った三井が 私の腕を 掴む。

「ごめん。私 明日 東京に帰るから。朝 早いんだ。」

さり気なく 三井の腕を 外して 私は言う。


「東京に いい人が 待ってるのか?」

「違うわよ。明後日から 仕事なの。」

私は 三井に 幻滅していた。


三井には もう 昔の輝きは なかったから。

三井の 自由さからは  

自立してない 甘さが 感じられて。


話していても 共感できなかった。


「渚達 良かったら 送るけど。」

遠慮がちに 西野が 声をかけてくれて。

「ホント?タクシー呼ぶ つもりだったの。助かるわ。」

綾乃が 答える。

「西野 2次会 いいの?」

私が 聞くと

「子供 小さいから。早く 帰らないとね。」

と 西野は 恥ずかしそうに 答えた。