「よし、今日はどの道を歩いてくんだ?」

大地が訊ねると、帆高は地図を広げる。そして「真っ直ぐ!」と答えた。六人は並んで歩き出す。初めて会った頃と違い、笑い合って最近あった楽しいことなどを話しながら歩いていた。

「……何か近づいてくる!」

瀧が真剣な顔になり、足を止める。未来たちも足を止めた。すると、未来たちの上空を悪魔たちが飛んでいくのが見える。

「あれ?私たちを攻撃しない……」

「気付いていないんじゃないの?」

英美里と瑠花がそう言い、ホッとした顔を見せる。しかし、大地は「あの悪魔たちが何もしていかないとは思えない」と真剣な表情のままだった。

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

森の中に誰かの叫び声が響く。未来は「もしかして悪魔に!!」と顔を真っ青にして声のした方へ走った。大地たちも後に続く。

未来たちが声のした方に行くと、狼の耳を頭に生やした男の子が悪魔に襲われている。未来たちは「やめなさい!!」と叫んだ。