英美里の口から出たのは、とても流暢な英語だ。どう言うことか未来たちが驚いていると、英美里が涙を拭い、言う。

「私、少し前までカナダに住んでいたの。でも親の仕事の都合で大阪で暮らすことになった。でも、ずっと暮らしていたカナダとは違う環境だから慣れなくて、苦しくて……」

「そうだったんだ……」

だから関西弁を話さないのだと未来は納得する。そして、慣れない環境で英美里がずっと頑張っていたのだと感じた。

「ねえ、あたしもうすぐ英語の小テストあるんだ。教えて」

未来がそう言うと、帆高も「教えてほしいけん!」と言う。瑠花たちも「教えて」と言い、英美里の目からまた涙がこぼれる。

絆が深まっていく。