あの日の初恋を君に〜六人の主人公〜

未来からは緑色の光が、帆高の体からはオレンジ色の光が、英美里の体からは黄色の光が、大地の体からは青色の光が、瀧の体からは赤色の光が空中に集まっていく。そしてその光は一本の大きな剣に変わった。

「綺麗……」

光でできた剣に未来たちは呟き始める。未来たちは剣の美しさに見惚れてしまう。しかし、エルルカは違った。その剣を見て怯えている。

「ひっ！よせ、やめろ！！」

剣はゆっくりと動き出す。エルルカは顔を真っ青にして逃げ出そうとする。未来は本を開いた。そしてペカザスやドラゴンを召喚してエルルカが逃げられないようにお願いする。

「それなら僕も！」

悲鳴を上げて逃げるエルルカの前に帆高が腕を広げて通せんぼをする。エルルカは「どけ！！」と魔法を放つが英美里が防御魔法を唱えたおかげで無傷だ。

「クソ！！」

エルルカは焦ったように出口に向かう。しかし、瀧が弓を放って出口からエルルカを遠ざける。エルルカが壁を魔法で破壊しようとしたため、大地が剣を振り下ろして邪魔をした。