小説を書いている間、未来たちの世界の時間は一分ほどしか進まない。そうミーナから説明され、実際に体験しているが突然召喚されると驚いてしまう。

「うるさい!今から私は本場のディズニーとラスベガスでカジノを楽しむんだ!きちんと書いてもらう」

そう言い、ミーナは消えていく。未来がため息をつくと、「未来ちゃん!」と背後から名前を呼ばれた。振り向くと、小説を一緒に書くメンバーが揃っている。

「早く冒険に行こう!もう出発しないと!」

「準備して」

「わかった!」

未来は仕方ないと笑い、旅に出る準備を始めた。



お城にいる使用人や王様に見送られ、未来たちは城を出て歩いていく。街を歩けば「あの魔女を倒してくれる勇者様たちだ!」と尊敬の眼差しを向けられ、未来は苦笑した。

未来と一緒に小説を書くメンバーは、個性豊かで出身地もバラバラだ。そんな未来たちが集まれたのはまさに奇跡だろう。

「街の人も期待してるし、成功させなきゃいかんけんね」