あの日の初恋を君に〜六人の主人公〜

瑠花のために動くことができない。ただ、そばにいることしかできない。自分で選んだことだというのに、無力な自分に何故か未来は傷付いてしまう。俯いた未来だったが、帆高の顔はとても優しいものだった。

「未来ちゃん」

帆高はゆっくりと立ち上がり、窓を開ける。窓の外には満天の星空が広がっていて、夜風がレースのカーテンを揺らした。

「未来ちゃんが瑠花ちゃんのそばにいてくれてるから、僕らが動けるばい。それに僕らは完璧じゃないけん。誰かのそばにいたり、誰かのために動くことでしか、何も掴めんばい」

星空の下、帆高は優しく笑う。未来は泣いてしまいそうなのを堪えていた。

温かい鼓動が響いていく。



それから、帆高たちが街の人に話を聞いたり文献を調べ、未来は瑠花をひたすら励まし、そばにいるという日が続いた。

呪いで瑠花が死んでしまうタイムミリットまで残り四十八時間となったその日、瑠花の手を握り締めて祈り続ける未来のもとに帆高が勢いよく飛び込むようにしてやって来た。