「ノア!」 駅まで歩くノアを追いかけた 「ノア」 「…」 「待ってよ、ノア」 「…」 「ノア…」 ノアの手を掴んだ 「ちゃんと目見たのに… … ルカの目、ちゃんと見たのに!」 ノアが言った 相手の目をよく見る オレが言った面接のポイント 今もオレの目をじっと見てる 涙で膜を張った大きな瞳に オレが映ってた 閉じたら オレが消えて 涙が溢れた 「ノア…」 通り掛かる人が オレとノアを見た 「こっちから行こうか…」 ノアの手を掴んだまま 人通り避けて遠回りして駅に向かった