ブーブーブー…
〔今日は、ありがとう〕
〔ルカくんが幸せになれることを願ってます〕
しのさんからだった
〔ありがとう〕
〔しのさんも無理しないで〕
〔オレでよかったら話ならいつでも聞きます〕
ノアの視線を感じた
「なに?」
「今日、会った人?」
「だから、ノアには関係ない人」
「やっぱり、会ったんだ…」
しつこいな
「そりゃ、オレだって人に会うでしょ
いつも家でひとりでいるわけじゃないよ」
「ヤダな…なんか…」
「なにが?」
「ルカが女の人と会ってたら…ヤダな…」
なに?
そんなことノアが思う理由ないだろ
「別に自由だろ
オレが誰に会っても
…
それより
ノア、ホントに大丈夫?」
「なにが?」
「進路
いつもこんなところで時間潰してて」
話題を変えた
「明日、面接のつもり…」
なんだ、ノアちゃんと考えてたんだ
「つもり…って
進学?就職?」
「んー、どちらかと言うと、就職かな
でも、なんか、自信なくなってきた…」
「受ける前からそんなこと言ってたら
受かるものも受かんないだろ」
「そーだよね…
面接のポイントって何?」
「ポイント?
相手の目をよく見るとか?
…
まぁ、頑張れよ!
受かるといいね」
「うん…」
自信なさそうにノアは頷いた



