「どこで遊ぶとか言ってないじゃん」
と、誠也。
「女の子は、格好とかを行き先基準にして考えてるんだから、そこは気回してあげなきゃ」
と、爽。
や…君はそこそこ女子慣れしてるから、言ってることに信憑性高いんだけど。
「行き先っていうか…集合ここだし」
「会って何するの?」
結局全部話すことになるだろうし、それならもう話してしまうか…。
俺は2週間前にあったことから話しだした。
「ふぅん、予定は決まってんのね。
ま、問題はこの後だよなぁ…」
うぅ…そこ結構気にしてるんだから、触れないでよ、誠也。
今回はハンカチを理由にして会えるけど…
この後は、ただ紀乃ちゃんに会いたいんだっていうことで、物的な理由が無い状態で誘わなきゃいけない。
「優聖は顔も性格も良いんだから、遊びに誘ったって嫌がる女子いないでしょ」
爽は軽い調子でそんなことを言ってきた。
「こないだ会った時、遊びに誘っていい?って聞いたら、どんな反応したと思う?戸惑いがダダ漏れだったんだからね」
「そんなん男慣れしてないだけでしょー。本当に嫌だったら、逆にそんなに顔に出ないし」
うん、だからさ…。
爽には過去に何があったんだい?って話。
「てか、そこまで聞いといて躊躇ってんの」
誠也が不思議そうに呟いた。
「それを理由にすりゃいいじゃん。こないだ言った、遊びに行く件どうする?みたいな。自然な流れで誘えるっしょ」
「誠也様…!」
「女子とデートしたことないけどな!」
信憑性どこ行った!
…でも、確かにそうだよなぁ。
今週末、それで誘う!



