君がいたから 陽翔、結菜side


そして、蓮先生が言ったのは、
昨日と同じような内容と今後の治療についてだ。


私が白血病のときにやった点滴に加えて
脊髄に浸潤している白血病細胞を殺すために

背中に注射をして、抗がん剤を入れるらしい。


注射嫌いな結愛にとっては恐ろしいことだと思うし

もし私だったら怖くてこの場で絶対泣き叫んでいるだろう。

だけど、結愛は必死に歯を食いしばって涙を堪えていた


そして少しすると隣から
震えてて、ほんの少しの音でもかき消されてしまいそうなくらい

小さな声が聞こえた。



「…頑張ったら絶対………治るの ?
これからずっと生きていける ?」


結愛その質問には思わず息を呑む。

私もそんな疑問があったけど、聞けなかった

怖いもん。そんなこと知るの。



蓮先生でも陽翔でも良いから
治るって言って………

お願いだよ…



だけど、現実はそんなに甘くはなかった。