君がいたから 陽翔、結菜side


「結愛、おはよう 」


今度はもう少し大きめの声で呼びかけてみる

すると、結愛は私に気がついてくれたみたいで振り向いてくれた。



悲しみと恐怖が混ざった目…

今日は検査結果を聞かされるから、
不安で押しつぶされそうなんだよね。

なのに結愛はすぐに作り笑いを浮かべる。



「おはよう 、私は大丈夫だから帰ってもいいよ。
お父さんも蓮もいるし、
もし病気だったとしてもすぐに良くなると思うから 」


そんなの本心じゃないってことは、
結愛を見ていればわかる。


結愛は昨日のことは全く知らないはずだから
今日検査結果が出て、私といっしょに聞かされると思っているみたい。


私が病気のことを聞いたらショックを受けるから、そう言ってくれているんだよね…

結愛が小さいときにも弱いところたくさん見せてしまったから…心配してくれている。


だからこそ、今日は結愛の前では悲しそうな顔は絶対に悲しそうな顔をは見せない。