君がいたから 陽翔、結菜side


「…結菜、ごめんね 」


静かな部屋に陽翔の声が響く。
なんで、陽翔が謝るの…?
勝手に倒れて迷惑かけたのは私なのに…

さっぱりわからなくて…
陽翔の顔を見ると目がパッチリ合う。


「俺、昨日余裕が無くて結菜のこと気にかけてあげられなかった。

俺が動揺して結菜になんて声をかけたら良いのかもわからなくて、結菜を追いつめた。

医者である俺があんな顔していたら、不安だって大きくなるに決まっているのに本当ごめん 」



「謝らないで…結愛の病状が悪いんだから、
陽翔が医者でも動揺するのが当たり前だよ

それに陽翔はたくさん私のことも支えてくれたよ」


病院に入る前も抱きしめてくれたし

入ってからも手もずっと握っていてくれた。


いつだって、私の気持ちを考えて配慮してくれていたのはわかっているよ。


倒れたのは私の心が弱いから。
ただそれだけのこと。