「陽翔、どうしたの?陽翔も今日変だよ 」


ふと我にかえると、
結菜の心配そうな顔が目の前にあった。

まだ何も検査した訳でもないのに、変なこと言って結菜をもっと不安にはさせられない。


「俺のことは心配すんな 」


ニコッと結菜に笑いかける。
そして、時計をもう一度見た


「あっ、…ごめん そろそろ行かないと 」


随分と長い時間ボーッととしていたみたいで、もう出る時間だ。
慌ててカバンを持って玄関に行く。


「いってらっしゃい。気をつけてね 」


「いってきます 」


玄関まできてくれた結菜に手を振って、
家から出て仕事に行った。