甘い恋には程遠い


一恋「キャパが狭いんは昔からやろ。
いちいちあんたのあんな言葉に
怒ってたら身が持たへんわ。」

一恋は靴箱の向こう側をチラッと見てから
私に視線を向けた。

一恋「大神くんと仲直り出来たんや。」

桃花「ああ、まあ。うん。」

一恋「良かったやん。」

桃花「良かったけど、でも一恋…」

一恋「別に怒ってへんから。
あんたと大神くんが仲直りしたら
それでええねん。ほら、教室行くで。」

桃花「うん。」

ああ、やっぱり一恋は
私の親友や。懐の広さがちゃうわ。